就職氷河期時代、勉強してやっとの思いで合格し手にいれた一生安泰と言われる公務員という立場を手放すのは、甘えているのでしょうか?
甘えているかどうかは、現に悩んでいる本人以外の第三者が、自身の経験則を元に勝手に下す判断なので、参考程度に聞いておけばいいものだと思ってます。
実際筆者も周囲に辞めたいと漏らした時、理解は得られませんでした。
さて、公務員を辞めたいと思っている方は、どういった理由で辞めたいのでしょうか?
【よくある】公務員の辞めたい理由とは?
公務員を辞めたい理由① 人間関係がストレスになる
公務員は、民間企業と異なる公務員独自の文化を築いており、閉鎖的な組織であることが多いです。
その閉鎖的な環境下において、職員同士の距離も近く、人間関係が起因するストレスが原因で公務員を辞めたいと考える人が毎年一定数います。
総務省のまとめた令和3年12月の「地方公務員のメンタルヘルス不調による休務者及び対策の状況」の資料より、休務(休職)に至った主な理由の第一位が職場の対人関係となっています。
過度な叱責による懲戒処分のニュース見たことあるよ。
昔からの風習なのか、パワハラは案外残っていると感じます。
公務員を辞めたい理由② 給与や待遇に不満がある
一般的に公務員といえば、給与・待遇共に恵まれていると考えられがちですが、その安定した環境こそが歪みを生む可能性を秘めているのです。
例えば、公務員は法令違反をしない限り解雇されることは、基本的にはあり得ませんが、中には法令に違反しないギリギリのラインを攻める職員が少なからず存在するのです。
ヤル気こそ無いが、与えられた仕事をこなしてくれれば良い方で、中には病気休業制度等を駆使し給与が出る範囲で休業と復帰を繰り返す人もいます。
それが成り立つから公務員はバッシングされるんじゃ?
成り立ってはいません!!
真面目な職員が、生活を犠牲にて、なんとかやり過ごしているだけなんです…
実際に、私は今まで3か所の部署を経験してきましたが、3か所とも、精神疾患により病気休業をとっている方がいましたし、多い部署では、部署の20%程度がそのような状態であるところもありました。
残業代が付けば、給与面では満足するかもしれませんが、待遇という面ではいかがなものでしょうか?
辞めたい理由③ 仕事が単調すぎる
公務員の仕事は良くも悪くも前年踏襲で、変化することが良いこととされていません。
毎日同じことを淡々と効率よく正確にこなすことを求められます。
ある意味安定した仕事といえますが、人によっては飽きてしまったり、仕事に対してやりがいを見いだせなくなる人もいるでしょう。
辞めたい理由④ 転職並みの人事異動が辛すぎる
公務員は、定期的な人事異動があります。
人事異動を実施する理由としては、次のようなものが挙げられます。
- 不正防止のため
- 職員に経験を積ませるため
- 適材適所に配置するため
- 部署の人数調整のため
特に、一つの部署に同じ職員が長くいると、不正を働く可能性がありますから、不正防止のための人事異動というのは重要な役割でしょう。
しかしながら、全くジャンルの違う(例:子育て→下水道管理など)部署に定期的に人事異動があり、部署が変わるたびに仕事も覚え直し、人間関係も初めから構築しなければならないとなると非常にハードルが高いはずです。
若いうちは適応できても、50代で新しい知識を1から…効率悪いよね。
【実体験】公務員を辞めたい理由とは?
よくある公務員を辞めたい理由について、紹介しましたが、共感できるものはありましたか?
次は、筆者の実体験を元に実際に感じている辞めたい理由をご紹介します。
筆者の辞めたい理由①人事異動は運
公務員の悲しい宿命ですが、人事異動先は自分で選ぶことができません。
一応希望は出せますが、希望が通ることは稀(まれ)です。
もちろん、全員の要望を叶えるのは不可能だと思いますが、長時間の残業が出来ない職員が、残業ありきの部署に配属される事例をいくつも見聞きしてきました。
- 1歳児子育て中だが長時間残業をしなければ業務が片付かない
- 中学生の子供がいるが22時に親が帰るまで子供1人で過ごしている
- 親の介護と激務で休む暇がない
明日は我が身という思いで働いていますが、いつ忙しい部署に異動し、家庭を犠牲にする日が来ると思うと、とても怖いです。
筆者の辞めたい理由②人員削減
前にいた部署で、残業をしない、年休取得率が高いという理由で人事部門より“仕事が少ない”と判断され、人員を削減されたことがあります。
正直驚きました。残業できないから、時間中に必死に終わらせていたのに裏目に出るとは…
子育て中は、子供の急な発熱で有給が足りなくなることもあるのにね…
公務員は、年々人員削減をされていますが、求められることは減るばかりか、増加・高度化しているように感じます。単に人員を削減するだけでは、残された職員は疲弊し、効率は下がるばかりです。
筆者の辞めたい理由③働く時間を短くしたい
育児休業から復帰し、驚いたのは、とにかく時間がないことです。
毎日、最低限の家事・育児を終わらせ、家と職場の往復をするだけの生活に辟易しています。
わがままと言われれば、それまでかもしれませんが、一日の労働時間を6時間以内とし、今までと同等の収入を得ることが私の目標です。
とはいえ、転職サイトなどで自分の市場価値を調べると、かなり落胆しますが…